天井クレーンが横行しない原因は?考えられる不具合と点検・修理の判断基準
天井クレーンが横行しない原因は?考えられる不具合と点検・修理の判断基準
天井クレーンが横行しない場合、作業効率の低下や生産ラインの停止につながり、業務に大きな影響を与える問題です。
しかし、「横行しない原因がわからない」「どこを確認すればよいかわからない」「点検・修理を依頼すべきタイミングがわからない」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
横行不良を放置すると、重大事故や生産停止、高額な修理費が発生するリスクがあります。この記事では、天井クレーンが横行しない原因を症状別に解説し、自社で確認できる点と、業者に依頼すべき判断基準をわかりやすく解説します。
この記事を読むことでわかること
- 横行とは何か(走行・巻上との違い)
- 横行しない主な原因(電気系/機械系)
- 現場で確認できるチェックポイント
- 放置リスクと安全面の注意
- 点検・修理を依頼すべきタイミング
横行とは何か(走行・巻上との違い)
天井クレーンの動作には、走行、横行、巻上の3つの基本動作があり、それぞれ異なる方向と目的で動作します。
以下は、横行と走行・巻上の違いです。
① 走行とは
走行とは、クレーン本体がレール上を移動する動作です。
- 動作方向: レールに沿って前後方向に移動
(クレーン本体がレール上を前後方向に移動) - 動作範囲: レールの全長にわたって移動可能
(レールの全長にわたって移動可能) - 主な用途: 荷物を水平方向に運搬する際に使用
(荷物を水平方向に運搬する際に使用)
走行については、天井クレーンが走行しない原因も参考にしてください。
② 横行とは
横行とは、トロリー(横行台車)がガーダー(主桁)上を移動する動作です。
- 動作方向: ガーダーに沿って左右方向に移動
(トロリーがガーダー上を左右方向に移動) - 動作範囲: ガーダーの全長にわたって移動可能
(ガーダーの全長にわたって移動可能) - 主な用途: 荷物を水平方向に運搬する際に使用
(荷物を水平方向に運搬する際に使用)
横行は、走行と組み合わせることで、荷物を任意の位置に運搬することが可能です。
例えば、走行と横行を組み合わせることで、工場内の任意の位置に荷物を運搬することができます。
③ 巻上とは
巻上とは、ホイストが荷物を上下方向に移動させる動作です。
- 動作方向: 上下方向に移動
(ホイストが荷物を上下方向に移動) - 動作範囲: ホイストの巻上高さに応じて移動可能
(ホイストの巻上高さに応じて移動可能) - 主な用途: 荷物を持ち上げたり下ろしたりする際に使用
(荷物を持ち上げたり下ろしたりする際に使用)
横行ができない場合、走行と巻上だけでは、荷物を任意の位置に運搬することが困難になります。
例えば、横行ができない場合、走行と巻上だけでは、ガーダーに沿った左右方向への移動ができず、作業効率が大幅に低下します。
横行しない主な原因(電気系/機械系)
天井クレーンが横行しない原因は、電気系と機械系の2つに大きく分類でき、それぞれ異なる症状と対応方法があります。
① 電気系の原因
電気系の原因は、制御盤、操作盤、配線、モーターなどの電気的な問題が原因で、横行しない状態です。
- 横行モーターの故障: 横行モーターが焼損している、モーターのベアリングが故障している
(モーターの異音や過熱を確認、必要に応じて修理・交換) - 制御盤の故障: 制御盤のリレーやコンタクタが故障している、制御盤の配線が断線している
(制御盤の表示を確認、リレーやコンタクタの動作を確認、必要に応じて修理・交換) - 操作盤の故障: 操作盤の押ボタンスイッチが故障している、操作盤の配線が断線している
(操作盤の表示を確認、押ボタンスイッチの動作を確認、必要に応じて修理・交換) - 配線の断線・破損: 横行モーターへの配線が断線している、配線の被覆が破損している
(配線の状態を確認、必要に応じて修理・交換) - リミットスイッチの誤作動: リミットスイッチが誤作動している、リミットスイッチが破損している
(リミットスイッチの状態を確認、必要に応じて調整・交換) - 安全装置の作動: 緊急停止ボタンが押されたまま、過負荷防止装置が作動している
(安全装置の状態を確認、必要に応じて解除・調整)
特に横行モーターの故障と制御盤の故障は、横行不良の代表的な原因であり、専門業者による点検・修理が必要です。
例えば、モーターが焼損している場合は、横行操作をしてもモーターが作動せず、横行不良の原因となります。
また、制御盤のリレーが故障している場合は、横行操作をしてもモーターに電気が流れず、横行不良の原因となります。
② 機械系の原因
機械系の原因は、横行レール、横行車輪、減速機、ブレーキなどの機械的な問題が原因で、横行しない状態です。
- 横行レールのずれ・破損: 横行レールがずれている、横行レールに段差や破損がある
(横行レールの位置を確認、横行レールの状態を点検、必要に応じて補修・交換) - 横行車輪の摩耗・破損: 横行車輪が摩耗している、横行車輪が破損している
(横行車輪の状態を確認、必要に応じて交換) - 減速機の故障: 減速機のギアが破損している、減速機のオイル漏れがある
(減速機の状態を確認、必要に応じて修理・交換) - ブレーキの故障: ブレーキライニングが摩耗している、ブレーキが固着している
(ブレーキの状態を確認、必要に応じて調整・交換) - ガイドローラーの異常: ガイドローラーが摩耗している、ガイドローラーが破損している
(ガイドローラーの状態を確認、必要に応じて交換) - 横行レール上の障害物: 横行レール上に異物や障害物がある
(横行レール上を確認、異物や障害物を除去)
特に横行レールのずれ・破損と横行車輪の摩耗・破損は、横行不良の代表的な原因であり、定期的な点検により早期発見が可能です。
例えば、横行レールに段差や破損がある場合は、横行時に引っかかりや抵抗が発生し、横行不良の原因となります。
また、横行車輪が摩耗している場合は、横行時にガタつきや異音が発生し、横行不良の原因となります。
現場で確認できるチェックポイント
天井クレーンが横行しない場合、現場で確認できるチェックポイントを確認することで、原因の特定や初期対応が可能です。
以下は、現場で確認できる主なチェックポイントです。
① 電源系統の確認
- 電源が入っているか確認
(操作盤の表示ランプが点灯しているか確認) - ブレーカーがトリップしていないか確認
(ブレーカーの状態を確認、トリップしている場合は復帰) - 電源ケーブルの断線・破損がないか確認
(電源ケーブルの状態を確認、断線や破損がないか確認)
特にブレーカーがトリップしている場合は、ブレーカーを復帰させることで解決する場合があります。
② 安全装置の確認
- 緊急停止ボタンが押されたままになっていないか確認
(緊急停止ボタンの状態を確認、押されたままの場合は解除) - リミットスイッチが誤作動していないか確認
(リミットスイッチの状態を確認、誤作動している場合は調整) - 過負荷防止装置が作動していないか確認
(過負荷防止装置の状態を確認、作動している場合は解除)
特に緊急停止ボタンが押されたままの場合は、緊急停止ボタンを解除することで解決する場合があります。
③ 操作系統の確認
- 操作盤の押ボタンスイッチが正常に動作するか確認
(押ボタンスイッチを押して、反応があるか確認) - 操作盤の表示ランプが正常に点灯するか確認
(表示ランプの点灯状況を確認) - リモコンの電池切れや故障がないか確認
(リモコンの電池を確認、リモコンの動作を確認)
特に操作盤の押ボタンスイッチが故障している場合は、押ボタンスイッチの交換が必要で、専門業者への依頼が必要です。
④ 機械系統の確認
- 横行レールのずれ・破損がないか確認
(横行レールの位置を確認、横行レールの状態を点検) - 横行車輪の摩耗・破損がないか確認
(横行車輪の状態を確認、摩耗や破損がないか確認) - 横行レール上の障害物がないか確認
(横行レール上を確認、異物や障害物を除去) - 横行時の異音や振動がないか確認
(横行操作時に異音や振動がないか確認)
特に横行レール上の障害物は、現場で確認・除去できる場合が多いため、まずは横行レール上を確認することが重要です。
放置リスクと安全面の注意
天井クレーンが横行しない状態を放置すると、重大事故、生産停止、高額な修理費、法令違反などのリスクが発生する可能性があります。
以下は、放置リスクと安全面の注意です。
① 重大事故のリスク
横行不良を放置すると、重大事故につながるリスクが高まります。
- 荷物落下事故: 横行不良により、荷物が落下する
(横行不良により、荷物の運搬が困難になり、荷物が落下する) - 衝突事故: 横行不良により、クレーンが制御不能になる
(横行不良により、クレーンが制御不能になり、衝突事故が発生する) - 脱線事故: 横行レールのずれや破損により、トロリーが脱線する
(横行レールのずれや破損により、トロリーが脱線し、重大事故が発生する)
特に横行レールのずれや破損を放置した場合は、トロリーが脱線し、重大事故につながるリスクが高まります。
② 生産停止のリスク
横行不良を放置すると、生産停止につながるリスクが高まります。
- 作業効率の低下: 横行不良により、作業効率が大幅に低下する
(横行不良により、荷物の運搬が困難になり、作業効率が低下する) - 生産ラインの停止: 横行不良により、生産ラインが停止する
(横行不良により、生産ラインが停止し、生産に大きな影響を与える) - 納期遅延: 横行不良により、納期が遅延する
(横行不良により、納期が遅延し、顧客に大きな影響を与える)
特に横行不良を放置した場合は、作業効率が大幅に低下し、生産停止につながるリスクが高まります。
③ 高額な修理費のリスク
横行不良を放置すると、高額な修理費が発生するリスクが高まります。
- 故障の拡大: 横行不良を放置すると、故障が拡大し、修理費が高額になる
(横行不良を放置すると、故障が拡大し、修理費が高額になる) - 連鎖的な故障: 横行不良を放置すると、連鎖的な故障が発生し、修理費が高額になる
(横行不良を放置すると、連鎖的な故障が発生し、修理費が高額になる) - 更新が必要になる: 横行不良を放置すると、更新が必要になる場合がある
(横行不良を放置すると、更新が必要になる場合がある)
特に横行不良を放置した場合は、故障が拡大し、高額な修理費が発生するリスクが高まります。
修理費用の目安については、クレーン見積りの相場も参考にしてください。
④ 安全面の注意
横行不良を放置すると、安全面での注意が必要になります。
- 使用中止: 横行不良が確認された場合は、使用を中止する
(横行不良が確認された場合は、使用を中止し、点検・修理を実施する) - 安全確保: 横行不良が確認された場合は、安全を確保する
(横行不良が確認された場合は、安全を確保し、事故を防止する) - 専門業者への依頼: 横行不良が確認された場合は、専門業者への依頼を検討する
(横行不良が確認された場合は、専門業者への依頼を検討する)
特に横行不良が確認された場合は、使用を中止し、安全を確保することが重要です。
点検・修理を依頼すべきタイミング
天井クレーンが横行しない場合、自社で原因を特定できない場合や、安全上の問題がある場合は、点検・修理を依頼すべきタイミングです。
以下は、点検・修理を依頼すべき主なタイミングです。
① 自社で原因を特定できない場合
- 現場で確認できるチェックポイントを確認しても、原因が特定できない
(現場で確認できるチェックポイントを確認しても、原因が特定できない場合) - 電気系・機械系の異常が疑われるが、原因が特定できない
(電気系・機械系の異常が疑われるが、原因が特定できない場合)
特に自社で原因を特定できない場合は、専門業者への依頼を検討することが重要です。
② 電気系の異常が確認された場合
- 横行モーターの故障が確認された場合
(モーターの異音や過熱が確認された場合) - 制御盤の故障が確認された場合
(制御盤の表示異常やリレーの故障が確認された場合) - 配線の断線・破損が確認された場合
(配線の断線や破損が確認された場合)
特に電気系の異常が確認された場合は、専門業者による点検・修理が必要です。
③ 機械系の異常が確認された場合
- 横行レールのずれ・破損が確認された場合
(横行レールのずれや破損が確認された場合) - 横行車輪の摩耗・破損が確認された場合
(横行車輪の摩耗や破損が確認された場合) - 減速機の故障が確認された場合
(減速機の異音やオイル漏れが確認された場合)
特に機械系の異常が確認された場合は、専門業者による点検・修理が必要です。
④ 安全上の問題がある場合
- 横行不良により、重大事故のリスクがある場合
(横行不良により、重大事故のリスクがある場合) - 横行不良により、作業員の安全が確保できない場合
(横行不良により、作業員の安全が確保できない場合)
特に安全上の問題がある場合は、速やかに専門業者への依頼を検討することが重要です。
点検項目については、クレーン点検項目一覧も参考にしてください。
また、天井クレーンが動かない原因も参考にしてください。
まとめ:適切な対応で安全と効率を両立する
天井クレーンが横行しない場合、原因を早期に特定し、適切な対応を実施することが重要です。
横行不良を放置すると、重大事故、生産停止、高額な修理費などのリスクが発生する可能性があります。
「横行しない原因がわからない」「どこを確認すればよいかわからない」「点検・修理を依頼すべきタイミングがわからない」という場合は、クレーン保守点検業者への相談・無料見積もり依頼から始め、安全確保と作業効率の向上を実現してください。
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