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天井クレーン点検チェックリスト|日常・月次・年次点検を一覧で解説

2025年12月22日
天井クレーン点検チェックリスト|日常・月次・年次点検を一覧で解説

天井クレーン点検チェックリスト|日常・月次・年次点検を一覧で解説

天井クレーンの安全運用には、定期的な点検とチェックリストの活用が不可欠です。

しかし、「どの項目を点検すればよいのか?」「日常点検と年次点検の違いは何か?」「チェックリストはどう作ればよいのか?」と悩む担当者も多いのではないでしょうか。

点検項目の見落としは重大事故につながるリスクがあり、適切なチェックリストの作成と運用が安全確保の鍵となります。

今回は、天井クレーン点検のチェックリストを日常・月次・年次点検別に一覧で解説し、現場でそのまま使える内容をお届けします。

この記事でわかること

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天井クレーン点検でチェックリストが必要な理由

天井クレーンは重量物を取り扱う重要な設備であり、点検の見落としは重大事故につながるリスクがあります。
そのため、チェックリストを活用した体系的な点検が不可欠です。

チェックリストを使用することで、以下のメリットが得られます:

  • 点検項目の漏れを防止: 重要な項目を見落とすことなく、確実に点検を実施できる
  • 点検の標準化: 担当者が変わっても、同じ基準で点検を実施できる
  • 記録の明確化: 点検結果を記録し、履歴管理が容易になる
  • 法令遵守の証明: 労基署の立入検査時に、適切な点検を実施していることを証明できる
  • 異常の早期発見: 定期的なチェックにより、不具合を早期に発見し、重大事故を未然に防げる

「経験と感覚で点検している」という状態では、重要な項目の見落としや記録の不備が発生する可能性があります。
チェックリストを活用することで、安全で確実な点検体制を構築できます。

天井クレーンの点検区分(日常・月次・年次)

天井クレーンの点検は、クレーン等安全規則により、以下の3つの区分に分けられています。

日常点検(使用前点検)

毎回の使用前に実施する点検です。
作業開始前に、基本的な動作確認と目視点検を行います。
所要時間は約5~10分程度で、作業者が実施することが一般的です。

実施頻度: 使用する都度(毎日、または使用前)
実施者: 作業者または現場担当者
点検方法: 目視確認、動作確認

月次点検(定期自主検査)

1か月以内ごとに1回以上実施する点検です。
日常点検よりも詳細な項目を確認し、記録の保管が義務付けられています

実施頻度: 1か月以内ごとに1回以上
実施者: 事業者(資格者または専門知識を有する者)
点検方法: 目視確認、動作確認、測定(必要に応じて)
記録保管: 3年間の保管が義務

年次点検(年次自主検査)

1年以内ごとに1回以上実施する詳細な点検です。
最も包括的な点検であり、専門的な知識と経験が必要な項目も含まれます。

実施頻度: 1年以内ごとに1回以上
実施者: 事業者(資格者または専門知識を有する者、外部業者への依頼も可能)
点検方法: 目視確認、動作確認、測定、分解点検(必要に応じて)
記録保管: 3年間の保管が義務

年次点検の結果は、労基署の立入検査で確認される場合があり、適切な実施と記録管理が重要です。

天井クレーン点検チェックリスト項目一覧

以下に、日常点検・月次点検・年次点検別のチェック項目一覧をまとめます。
現場でそのまま使える内容となっています。

日常点検(使用前点検)チェックリスト

実施時間: 約5~10分
確認項目:

  • ワイヤーロープ: 損傷・切断・よじれ・錆の有無を確認
  • フック: 変形・亀裂・開口部の拡大の有無を確認
  • 安全装置: 過巻防止装置の動作確認
  • ブレーキ: ブレーキの効き具合を確認(無負荷で動作確認)
  • 制御装置: 操作スイッチ・レバーの動作確認
  • 走行: 走行時の異常音・振動の有無を確認
  • 警告表示: 荷重制限表示板の確認

異常が発見された場合は、使用を中止し、速やかに管理者に報告し、修理・点検を実施してから使用を再開してください。

月次点検チェックリスト

実施時間: 約30~60分
確認項目:

【巻上装置】

  • ワイヤーロープの損傷・切断・よじれ・錆の有無
  • ワイヤーロープの取付部の緩み・損傷の有無
  • フックの変形・亀裂・開口部の拡大の有無
  • フックの回転の滑らかさ
  • 過巻防止装置の動作確認
  • 巻上モーターの異常音・発熱の有無
  • ブレーキの効き具合と摩耗状態

【走行装置】

  • 走行レールの摩耗・変形・緩みの有無
  • 走行車輪の摩耗・損傷の有無
  • 走行モーターの異常音・発熱の有無
  • 走行ブレーキの効き具合
  • レール端部のストッパーの有無と状態

【横行装置(横移動装置)】

  • 横行レールの摩耗・変形の有無
  • 横行車輪の摩耗・損傷の有無
  • 横行モーターの異常音・発熱の有無
  • 横行ブレーキの効き具合

【制御装置・電気系統】

  • 操作スイッチ・レバーの動作確認
  • 制御盤の異常音・発熱の有無
  • 配線の損傷・緩みの有無
  • 緊急停止装置の動作確認
  • 警告ランプ・ブザーの動作確認

【構造部分】

  • 主桁・補助桁の変形・亀裂の有無
  • ボルト・ナットの緩みの有無
  • 溶接部の亀裂の有無

【その他】

  • 荷重制限表示板の確認
  • 点検記録の確認

年次点検チェックリスト

実施時間: 数時間~1日(設備規模による)
確認項目: 月次点検の項目に加えて、以下の詳細点検を実施

【巻上装置の詳細点検】

  • ワイヤーロープの詳細な損傷検査(素線の切断本数確認)
  • ワイヤーロープの径の測定(摩耗による径減少の確認)
  • フックの詳細な変形・亀裂検査
  • フックの開口部の測定
  • 過巻防止装置の動作確認と調整
  • 巻上モーターの絶縁抵抗測定
  • ブレーキの詳細な摩耗測定と調整
  • ブレーキライニングの厚さ測定
  • 減速機のオイル漏れ・異音の確認

【走行装置の詳細点検】

  • 走行レールの摩耗量測定
  • 走行レールの水平度・直線度の測定
  • 走行車輪の摩耗量測定
  • 走行車輪のフランジ高さの測定
  • 走行モーターの絶縁抵抗測定
  • 走行ブレーキの詳細な摩耗測定と調整
  • レール端部のストッパーの強度確認

【横行装置の詳細点検】

  • 横行レールの摩耗量測定
  • 横行車輪の摩耗量測定
  • 横行モーターの絶縁抵抗測定
  • 横行ブレーキの詳細な摩耗測定と調整

【制御装置・電気系統の詳細点検】

  • 制御盤内部の清掃と点検
  • 接触器・リレーの接点の摩耗確認
  • 配線の絶縁抵抗測定
  • 接地抵抗の測定
  • 緊急停止装置の動作確認と調整
  • 過負荷保護装置の動作確認
  • 制御回路の動作確認

【構造部分の詳細点検】

  • 主桁・補助桁の変形量測定
  • 主桁・補助桁の亀裂検査(目視・超音波探傷検査など)
  • ボルト・ナットの締付トルク確認
  • 溶接部の詳細な亀裂検査
  • 支持構造(建屋の梁など)の状態確認

【荷重試験】

  • 定格荷重による荷重試験の実施(必要に応じて)
  • 過負荷防止装置の動作確認

年次点検は専門的な知識と測定機器が必要な場合があるため、外部の専門業者への依頼を検討することも重要です。

点検記録との関係と管理方法

天井クレーンの点検は、実施しただけでは不十分で、記録の作成と保管が法的に義務付けられています

記録の作成義務

労働安全衛生法第45条により、事業者は定期自主検査の結果を記録し、保管する義務があります。
月次点検と年次点検の記録は、3年間の保管が義務付けられています。

記録に記載すべき項目

点検記録には、以下の項目を記載する必要があります:

  • 点検実施日: 点検を実施した年月日
  • 点検区分: 日常点検・月次点検・年次点検の区分
  • 点検実施者: 点検を実施した者の氏名
  • 点検項目: 確認した項目の一覧
  • 点検結果: 各項目の良否(良好・要注意・不良など)
  • 異常の有無: 異常が発見された場合の詳細(部位・内容・対応方法)
  • 補修・修理の実施: 補修・修理を実施した場合の内容
  • 次回点検予定日: 次回の点検予定日

記録の管理方法

点検記録は、以下の方法で管理することが推奨されます:

  • 紙媒体での管理: 点検表に記入し、ファイルで保管(3年間保管)
  • 電子媒体での管理: Excelや専用システムで管理し、バックアップを取る
  • 記録の見える化: 点検記録を現場に掲示し、全員で共有
  • 定期レビュー: 月次・年次で記録をレビューし、傾向を分析

点検記録は、労基署の立入検査で確認される場合があり、適切な記録管理が法令遵守の証明となります。

点検表テンプレートの活用方法

効率的な点検を実施するためには、点検表テンプレートを活用することが有効です。

点検表テンプレートを使用することで、以下のメリットが得られます:

  • 点検項目の標準化: 毎回同じ項目を確認でき、漏れを防止できる
  • 記録の統一化: 記録形式が統一され、管理が容易になる
  • 作業時間の短縮: テンプレートに沿って記入するだけで、記録作成が迅速になる
  • 新人教育の効率化: テンプレートを見れば、点検項目が一目でわかる

点検表テンプレートについては、天井クレーン点検表テンプレートの記事で、実際に使用できるフォーマットや記入例、カスタマイズ方法を詳しく解説しています。
現場の状況に合わせてカスタマイズすることで、より実用的な点検表を作成できます。

まとめ:チェックリストを活用した安全な点検体制を構築しましょう

天井クレーンの点検は、チェックリストを活用することで、確実で効率的な実施が可能になります。

日常点検・月次点検・年次点検それぞれに適したチェックリストを作成し、体系的な点検体制を構築することが、安全確保と法令遵守の両立につながります。

点検記録の適切な管理と、点検表テンプレートの活用により、従業員の安全を守り、生産ラインを止めず、法令を遵守した安定した工場運営を実現できます。
今すぐ、チェックリストを見直し、実用的な点検体制を構築しましょう。

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