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点検・修理・更新工事の受注を分けて見る方法|仕事の構成を管理する

公開: 2026年10月22日
点検・修理・更新工事の受注を分けて見る方法|仕事の構成を管理する

点検会社の受注を合計金額だけで見ると、仕事の性質が変わったことに気付きにくくなります。年次点検は継続しやすい一方で一件当たりの金額が比較的小さく、更新工事は金額が大きい一方で実施時期や必要人員が異なります。修理は緊急性や部品手配によって負荷が変わります。

そこで、受注を点検・修理・更新工事へ分け、件数、受注金額、必要工数を別々に見ます。本記事は仕事の構成を把握する方法に絞り、個別案件の技術判断や安全判断は扱いません。

点検・修理・更新工事の受注構成を判断できる元データへ

受注案件と実績レポートを確認する

営業・受注の集計画面と案件管理を確認し、自社の仕事区分をどこへ持たせるかを相談できます。

最初に仕事区分の判定ルールを一行で書く

担当者の感覚で分類すると、同じワイヤロープ交換が「修理」になったり「更新」になったりします。自社の管理目的に合わせ、含む範囲と含まない範囲を短く定義します。

区分定義例含める例別区分にする例
点検状態確認と報告を主目的とする受注月次、年次、臨時の点検点検後に別注文となった部品交換
修理既存機器の不具合解消や部品交換を主目的とする受注ブレーキ調整、部品交換機器一式の入替
更新工事機器や主要設備の入替・改修を主目的とする受注ホイスト更新、制御改修消耗部品だけの交換
その他前三つへ無理に入れないもの調査、図面作成など未分類の放置

ここでの分類は経営管理用です。法令上の工事区分、会計処理、資格や作業方法を決めるものではありません。必要な判断は案件ごとに専門家や責任者が確認します。

複合案件は主区分と内訳を分ける

年次点検と同日に部品交換をする案件は、案件全体を一つの主区分へ押し込むと内訳が消えます。受注一覧では主区分を持ち、見積明細では点検分、修理分、工事分を分ける方法があります。

  • 一つの注文書で一括受注:案件主区分は金額または目的の中心で決め、明細に複数区分を持たせる。
  • 点検後に追加注文:点検案件と修理案件を分け、元となった点検案件IDを関連付ける。
  • 複数工場の一括契約:会社単位の契約番号を持ち、工場・機器別の作業へ分ける。

見積の明細を型にする方法はクレーン点検の見積書作成を効率化で詳しく解説しています。分類のために顧客向け見積を不自然に分けるのではなく、社内集計用の区分を持たせます。

架空の受注構成を三つの物差しで比べる

次は実績ではなく計算方法を示す架空例です。ある四半期の受注を、件数、受注金額、予定工数で集計したとします。予定工数は営業・工程検討時の概算であり、確定原価や利益ではありません。

区分件数件数比受注金額金額比予定工数
点検24件60%960万円30%72人日
修理12件30%800万円25%60人日
更新工事4件10%1,440万円45%96人日
合計40件100%3,200万円100%228人日

点検は件数の60%ですが、受注金額は30%です。更新工事は4件だけで金額45%、予定工数も約42%を占めます。金額比だけなら更新工事を増やしたく見えても、施工時期が同じ月へ集中すれば人員が不足するかもしれません。件数比だけなら点検対応が主業務に見えても、工程への影響は更新工事が大きいと読めます。

受注金額は売上でも利益でもありません。仕入部品、外注、移動、再訪、共通経費を考慮していないため、この表から採算を断定しないでください。

単月の比率より十二か月の並びを見る

更新工事は特定月に偏りやすいため、単月構成比は大きく振れます。月ごとの三分類を十二か月並べ、次の変化を確認します。

  1. 点検受注が前年同月と比べて減っていないか。
  2. 点検から修理見積へつながった件数が急に変わっていないか。
  3. 更新工事の受注と実施予定が同じ月へ集中していないか。
  4. 緊急修理が増え、予定した点検日程を圧迫していないか。
  5. その他・未分類が増え、分類ルールが形骸化していないか。

点検履歴から修理・更新の候補を拾う方法はクレーン更新提案の漏れを防ぐ方法を参照します。この記事の構成比は、提案の良し悪しを自動で判定するものではありません。

構成比から会議で出す問い

見えた変化追加確認行動例
点検件数が減った対象顧客、期限、失注理由未連絡の既存客を確認する
修理が急増した緊急・計画、部品待ち、再修理保留案件と人員を見直す
更新工事が集中した実施月、外注、部品納期着手可能時期を営業と共有する
受注金額は増えたが件数減大型案件への偏り小口継続案件の減少理由を調べる

営業会議では比率の説明に時間を使いすぎず、確認する案件、担当、期限を決めます。進め方はクレーン会社の営業会議で確認すること、営業指標の母数はクレーン会社の営業管理指標で整理しています。

営業・受注の集計と仕事区分を混同しない

クレカンの実績レポート画面には「営業案件」「受注案件」のタブがあり、期間・担当者・流入きっかけを指定して、営業案件数、受注件数、受注率、受注金額と月次推移を確認できます。この二つのタブは案件の進行状態を見る区分であり、本記事の「点検・修理・更新工事」という仕事内容の区分とは別です。

仕事の構成を比較するには、各案件へ自社で決めた仕事区分を持たせ、レポートの対象期間と案件明細を照合します。公開画面の100%や金額はデモ値で、点検会社の標準構成やクレカン導入後の成果を示すものではありません。

クレカンの実績レポート画面。期間や担当者などの絞り込み、営業案件数、受注件数、受注率、受注金額、月次グラフが表示されている
クレカンの実績レポート実画面(デモデータ)。画面の100%や金額・件数は説明用で、実顧客の情報や導入成果ではありません。公開LPの機能紹介を見る

受注構成を工程の空きと重ねる

受注した月と作業する月は同じとは限りません。構成比を工程計画へ使う時は、受注案件ごとに予定着手月、必要人数、想定日数、外注・機材・部品の手配状況を付けます。金額が大きい更新工事を受注しても、部品納期が未確定なら実施月の負荷はまだ決まりません。

確認軸点検修理更新工事
予定の固さ年間日程から見込みやすい緊急と計画で差がある顧客停止日と部品納期に左右
必要情報台数・点検区分・停止時間症状・部品・再訪要否工程・搬入・外注・試運転
負荷の単位台数だけでなく現場移動一次対応と本修理を分ける人数×日数と準備期間

営業は受注金額だけでなく、受けられる着手時期を現場責任者と共有します。無理な日程を受注して既存点検を後ろ倒しにすれば、構成比が良く見えても顧客対応は悪化します。

四半期に一度、分類のぶれを監査する

無作為に十案件ほど選び、担当者が違っても同じ区分になるか確認します。迷った案件は定義表へ具体例を足し、過去データを直す範囲と今後だけ直す範囲を決めます。「その他」が全体の一割を超えたら、第四の主要区分が必要か、入力が面倒で逃げているだけかを調べます。割合の一割は運用を点検するための架空目安であり、一般的な基準ではありません。分類変更後は翌四半期も同じ案件群で再確認し、担当者間のぶれが減ったかを見ます。

よくある質問

Q1. 保守契約は点検へ入れますか。

契約の主な作業が定期点検なら点検として集計する方法があります。修理込みの場合は明細区分も持たせ、毎年同じルールを使います。

Q2. 部品販売だけの案件はどこへ入れますか。

修理作業を伴わない部品販売を「その他」または独立区分にします。金額が多いなら無理に三分類へ入れず、第四区分として継続管理します。

Q3. 点検中の軽微な調整は修理件数に数えますか。

別注文・別明細にならない範囲は点検に含めるなど、社内ルールを決めます。担当者ごとに変えないことが重要です。

Q4. 売上構成と受注構成は同じですか。

違います。受注時期と売上計上時期がずれることがあるため、表題と期間を明示して別々に見ます。

Q5. どの構成比が理想ですか。

一律の理想値はありません。人員、外注体制、顧客基盤、資金繰り、戦略によって望ましい組み合わせが異なります。

受注実績を案件明細へ戻し、仕事区分を確認する

クレカンの実績レポートで営業・受注の全体像を見た後、案件管理で対象案件の仕事区分、工場、機器、予定時期を確認する流れが考えられます。点検・修理・更新工事の区分は自社で判定基準を決め、複合案件は見積明細も確認してください。無料体験では、点検と追加修理が同じ注文になった案件を使い、集計時に内訳を見失わないかを試すと判断しやすくなります。

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