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ホイスト修理・点検記録の書き方と保存義務をわかりやすく解説

2025年11月17日
ホイスト修理・点検記録の書き方と保存義務をわかりやすく解説

ホイスト修理・点検記録の書き方と保存義務をわかりやすく解説

工場や倉庫で稼働するホイスト修理・点検記録は、法令で義務付けられている重要な書類です。

しかし、「記録には何を書けばよいのか」「どのように書けばよいのか」「保存期間はどのくらいか」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

適切な記録の作成と保存は、法令遵守だけでなく、安全な運用とトラブル時の対応にも重要です。この記事では、ホイスト修理・点検記録の書き方と保存義務をわかりやすく解説します。

この記事を読むことでわかること

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ホイスト修理・点検記録とは?

ホイスト修理・点検記録は、ホイストの点検や修理の実施内容を記録した書類です。労働安全衛生法やクレーン等安全規則により、つり上げ荷重0.5トン以上のホイストは、定期点検の実施と記録の作成・保存が義務付けられています。

適切な記録の作成と保存は、法令遵守だけでなく、安全な運用、トラブル時の対応、監査対応などにも重要です。

記録の必要性と重要性

  • 法令遵守:労働安全衛生法・クレーン等安全規則により義務付けられている
  • 安全確保:点検・修理の実施状況を記録し、安全な運用を確保
  • トラブル対応:トラブル発生時に、過去の点検・修理履歴を確認できる
  • 監査対応:労働基準監督署の立入検査時に提出を求められる
  • 責任の明確化:点検・修理の実施者と責任者を明確にする

点検記録の書き方

点検記録は、点検の種類(月次点検・年次点検)により、記載内容が異なります。以下に、それぞれの記録の書き方を説明します。

月次点検記録の書き方

月次点検は、1ヶ月以内ごとに1回実施する点検です。月次点検記録には、以下の項目を記載します。

記載すべき基本項目

  • 点検日時:点検を実施した日時
  • 点検者:点検を実施した者の氏名
  • ホイストの識別情報:ホイストの名称、設置場所、管理番号など
  • 点検項目:点検した項目(運転装置、ブレーキ、クラッチ、ワイヤロープ、フックなど)
  • 点検結果:各項目の点検結果(正常、異常、要修理など)
  • 異常の有無:異常が発見された場合、その内容と対応
  • 点検責任者:点検の責任者の氏名と押印

月次点検記録の記載例

以下に、月次点検記録の記載例を示します。

  • 点検日時:2024年3月15日 10:00
  • 点検者:山田太郎
  • ホイスト:1号機(工場A棟)
  • 点検項目と結果
    • 運転装置:正常
    • ブレーキ:正常
    • クラッチ:正常
    • ワイヤロープ:正常(摩耗軽微)
    • フック:正常
  • 異常の有無:異常なし
  • 点検責任者:佐藤花子(押印)

年次点検記録の書き方

年次点検は、1年以内ごとに1回実施する点検です。年次点検記録には、月次点検記録よりも詳細な内容を記載します。

記載すべき基本項目

  • 点検日時:点検を実施した日時
  • 点検者:点検を実施した者の氏名と資格
  • ホイストの識別情報:ホイストの名称、設置場所、管理番号、仕様など
  • 点検項目:点検した項目(詳細な点検項目)
  • 点検結果:各項目の点検結果と測定値(必要に応じて)
  • 異常の有無:異常が発見された場合、その内容と対応
  • 修理・調整の実施:修理・調整を実施した場合、その内容
  • 点検責任者:点検の責任者の氏名と押印

年次点検記録の記載例

以下に、年次点検記録の記載例を示します。

  • 点検日時:2024年3月15日 9:00〜15:00
  • 点検者:山田太郎(クレーン運転士)
  • ホイスト:1号機(工場A棟、つり上げ荷重3トン)
  • 点検項目と結果
    • ワイヤーロープ:正常(径12.5mm、摩耗軽微)
    • フック:正常(損傷なし)
    • ブレーキ:正常(動作確認済み)
    • クラッチ:正常(動作確認済み)
    • 電装系統:正常(絶縁抵抗測定値:5MΩ以上)
    • 制御盤:正常(動作確認済み)
    • 安全装置:正常(過負荷防止装置、リミットスイッチ動作確認済み)
  • 異常の有無:異常なし
  • 修理・調整の実施:なし
  • 点検責任者:佐藤花子(押印)

修理記録の書き方

修理記録は、ホイストの修理を実施した際に作成する記録です。修理記録には、以下の項目を記載します。

記載すべき基本項目

  • 修理日時:修理を実施した日時
  • 修理者:修理を実施した者の氏名と資格
  • ホイストの識別情報:ホイストの名称、設置場所、管理番号など
  • 修理のきっかけ:修理のきっかけ(定期点検、故障、異常発見など)
  • 修理内容:実施した修理の内容(部品交換、調整、清掃など)
  • 交換した部品:交換した部品の名称、数量、メーカー、型番など
  • 修理前の状態:修理前の状態(故障内容、劣化状況など)
  • 修理後の状態:修理後の状態(動作確認結果など)
  • 修理費用:修理に要した費用(必要に応じて)
  • 修理責任者:修理の責任者の氏名と押印

修理記録の記載例

以下に、修理記録の記載例を示します。

  • 修理日時:2024年3月20日 10:00〜14:00
  • 修理者:鈴木一郎(クレーン運転士)
  • ホイスト:1号機(工場A棟)
  • 修理のきっかけ:月次点検時にブレーキの異音を発見
  • 修理内容:ブレーキパッドの交換、ブレーキの調整
  • 交換した部品:ブレーキパッド(メーカー:○○、型番:○○、数量:2個)
  • 修理前の状態:ブレーキパッドが摩耗し、異音が発生していた
  • 修理後の状態:ブレーキの動作確認済み、異音なし
  • 修理費用:部品代 15,000円、作業費 20,000円、合計 35,000円
  • 修理責任者:佐藤花子(押印)

記録に記載すべき項目(詳細)

点検・修理記録には、以下のような詳細な項目を記載することが推奨されます。

点検記録の詳細項目

  • 点検日時:年月日、時刻
  • 点検者:氏名、資格、所属
  • ホイスト情報:名称、設置場所、管理番号、メーカー、型番、つり上げ荷重、製造年
  • 点検項目:各点検項目の詳細
  • 点検結果:各項目の点検結果、測定値(必要に応じて)
  • 写真:異常が発見された場合、写真を添付
  • 異常の有無:異常の有無、異常内容、対応
  • 次回点検予定日:次回の点検予定日
  • 点検責任者:氏名、押印、日付

修理記録の詳細項目

  • 修理日時:年月日、時刻、作業時間
  • 修理者:氏名、資格、所属
  • ホイスト情報:名称、設置場所、管理番号
  • 修理のきっかけ:定期点検、故障、異常発見など
  • 修理内容:実施した修理の詳細
  • 交換した部品:部品名、数量、メーカー、型番、単価
  • 修理前の状態:故障内容、劣化状況、写真(必要に応じて)
  • 修理後の状態:動作確認結果、写真(必要に応じて)
  • 修理費用:部品代、作業費、その他、合計
  • 修理責任者:氏名、押印、日付

記録の保存義務と保存期間

ホイストの点検・修理記録は、法令により保存が義務付けられています。以下に、保存義務と保存期間をまとめます。

保存義務

労働安全衛生法およびクレーン等安全規則により、つり上げ荷重0.5トン以上のホイストの点検記録は、保存が義務付けられています。

  • 月次点検記録:保存義務あり
  • 年次点検記録:保存義務あり
  • 修理記録:保存義務あり(法令上は明示されていないが、実務上は保存が推奨される)

保存期間

クレーン等安全規則により、点検記録の保存期間は以下の通りです。

  • 月次点検記録:3年間保存
  • 年次点検記録:3年間保存
  • 修理記録:3年間保存(実務上の推奨)

保存期間中は、労働基準監督署の立入検査時に提出を求められる場合があります。

保存方法

記録の保存方法には、以下のような方法があります。

  • 紙媒体での保存:記録を紙媒体で保存
  • 電子媒体での保存:記録を電子媒体(PDF、Excelなど)で保存
  • データベースでの保存:記録をデータベースで管理

電子媒体やデータベースで保存する場合も、法令上の要件を満たす必要があります。

記録管理のポイントと注意点

適切な記録管理により、法令遵守と安全な運用を確保できます。以下に、記録管理のポイントと注意点をまとめます。

1. 記録の作成

  • 正確な記録:点検・修理の実施内容を正確に記録
  • 即座の記録:点検・修理実施後、速やかに記録を作成
  • 詳細な記録:必要な情報を漏れなく記載
  • 写真の添付:異常が発見された場合、写真を添付

2. 記録の保存

  • 適切な保存場所:記録を適切な場所に保存
  • 整理・分類:記録を整理・分類し、検索しやすくする
  • バックアップ:電子媒体で保存する場合、バックアップを取る
  • 保存期間の管理:保存期間を管理し、期限切れの記録を適切に処理

3. 記録の活用

  • 履歴の確認:過去の点検・修理履歴を確認し、劣化の進行を把握
  • トラブル対応:トラブル発生時に、過去の記録を確認
  • 監査対応:労働基準監督署の立入検査時に、記録を提出
  • 改善活動:記録を分析し、改善活動に活用

4. 注意点

  • 記録の改ざん禁止:記録を改ざんしない
  • 記録の紛失防止:記録を紛失しないよう、適切に管理
  • 記録の共有:関係者間で記録を共有し、情報を共有
  • 記録の更新:記録を定期的に更新し、最新の状態を維持

記録のテンプレート例

以下に、点検・修理記録のテンプレート例を示します。自社の状況に応じて、カスタマイズして使用してください。

月次点検記録のテンプレート

月次点検記録のテンプレート例です。

  • 点検日時:  年  月  日  時
  • 点検者:          (氏名)
  • ホイスト:          (名称・設置場所)
  • 点検項目と結果
    • 運転装置:□正常 □異常(        )
    • ブレーキ:□正常 □異常(        )
    • クラッチ:□正常 □異常(        )
    • ワイヤロープ:□正常 □異常(        )
    • フック:□正常 □異常(        )
  • 異常の有無:□異常なし □異常あり(内容:        )
  • 点検責任者:          (氏名・押印)

年次点検記録のテンプレート

年次点検記録のテンプレート例です。

  • 点検日時:  年  月  日  時〜  時
  • 点検者:          (氏名・資格)
  • ホイスト:          (名称・設置場所・仕様)
  • 点検項目と結果
    • ワイヤーロープ:          (状態・測定値)
    • フック:          (状態)
    • ブレーキ:          (状態・動作確認)
    • クラッチ:          (状態・動作確認)
    • 電装系統:          (状態・測定値)
    • 制御盤:          (状態・動作確認)
    • 安全装置:          (状態・動作確認)
  • 異常の有無:□異常なし □異常あり(内容:        )
  • 修理・調整の実施:□なし □あり(内容:        )
  • 点検責任者:          (氏名・押印)

よくある質問(FAQ)

Q. 点検記録は誰が作成すべきですか?

A. 点検記録は、点検を実施した者が作成します。月次点検の場合は、日常点検を実施する作業者が作成することが一般的です。年次点検の場合は、専門的な点検を実施する有資格者が作成します。

Q. 記録は紙媒体と電子媒体、どちらで保存すべきですか?

A. 紙媒体でも電子媒体でも、法令上の要件を満たしていれば保存可能です。電子媒体で保存する場合、改ざん防止や長期保存の観点から、適切な管理が必要です。実務上は、紙媒体と電子媒体の両方で保存することが推奨されます。

Q. 記録を紛失した場合はどうすればよいですか?

A. 記録を紛失した場合、再発行や再作成が困難な場合があります。記録は、適切に管理し、紛失を防ぐことが重要です。万が一紛失した場合は、可能な限り再作成し、労働基準監督署に報告することが推奨されます。

Q. 記録の保存期間を過ぎた場合はどうすればよいですか?

A. 保存期間を過ぎた記録は、廃棄することが可能です。ただし、トラブル対応や監査対応の観点から、保存期間を過ぎても一定期間保存することが推奨される場合があります。廃棄する場合は、適切な方法で廃棄してください。

Q. 記録に写真を添付する必要がありますか?

A. 法令上、写真の添付は必須ではありませんが、異常が発見された場合、写真を添付することで、記録の信頼性が向上し、トラブル対応にも役立ちます。可能な限り、写真を添付することをお勧めします。

Q. 記録を電子化する場合の注意点はありますか?

A. 記録を電子化する場合、以下の点に注意が必要です。改ざん防止のための措置、長期保存のための措置、検索・閲覧の容易性、バックアップの実施、労働基準監督署への提出時の対応などです。

まとめ:適切な記録管理で法令遵守と安全な運用を実現

ホイスト修理・点検記録は、法令で義務付けられている重要な書類です。適切な記録の作成と保存により、法令遵守と安全な運用を確保できます。

記録は、正確に作成し、適切に保存し、適切に活用することが重要です。記録管理のポイントと注意点を理解し、実践することで、トラブル対応や監査対応にも対応できます。

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