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天井クレーンとは?種類・構造・導入コストを徹底解説

2025年11月17日
天井クレーンとは?種類・構造・導入コストを徹底解説

天井クレーンとは?種類・構造・導入コストを徹底解説

工場や倉庫で重い荷物を効率的に運搬するために欠かせない天井クレーンは、製造業や物流業において重要な設備の一つです。

しかし、「天井クレーンにはどんな種類があるのか」「構造はどうなっているのか」「導入にはどのくらいのコストがかかるのか」といった基本的な情報を知りたい方も多いのではないでしょうか。

この記事では、天井クレーンの基本知識から種類・構造・導入コストまでをわかりやすく解説します。

この記事を読むことでわかること

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天井クレーンとは?

天井クレーンは、工場や倉庫の天井に設置されたレール(走行レール)の上を走行し、重い荷物を吊り上げて運搬するためのクレーン設備です。

主に製造業や物流業、建設業などで使用され、人力では運搬が困難な重い部品や材料、製品を効率的かつ安全に移動させるために用いられます。

天井クレーンの主な用途

  • 製造業:機械部品の組み立て作業、材料の運搬、製品の出荷準備
  • 物流業:倉庫内での荷物の積み下ろし、保管場所への移動
  • 建設業:建築資材の運搬、工場内での組立作業
  • 自動車産業:車体やエンジンなどの大型部品の運搬
  • 金属加工業:鋼材や金属板の運搬、加工機械への材料供給

天井クレーンは、作業効率の向上、労働者の負担軽減、安全性の確保など、様々なメリットをもたらす重要な設備です。

天井クレーンの種類

天井クレーンには、用途や設置環境に応じて様々な種類があります。主な種類と特徴を以下にまとめます。

1. 橋形クレーン(オーバーヘッドクレーン)

最も一般的な天井クレーンの種類で、橋形の構造を持つクレーンです。天井に設置された2本の走行レールの上を走行します。

  • 特徴:大容量の荷重に対応可能、広範囲の作業エリアをカバー
  • 用途:大型の工場や倉庫での重い荷物の運搬
  • つり上げ荷重:1トン〜数十トンまで対応可能

2. 片持ちクレーン(ジブクレーン)

片側だけに支持された構造で、壁や柱に取り付けられたクレーンです。橋形クレーンよりも設置スペースが少なくて済みます。

  • 特徴:設置スペースが小さい、壁面や柱に固定
  • 用途:中規模の工場や倉庫、限られたスペースでの作業
  • つり上げ荷重:0.5トン〜10トン程度

3. ホイストクレーン

電動ホイストを搭載した軽量タイプの天井クレーンです。比較的小型で、軽量な荷物の運搬に適しています。

  • 特徴:軽量・コンパクト、操作が簡単、導入コストが比較的低い
  • 用途:小規模な工場や倉庫、軽量な部品や製品の運搬
  • つり上げ荷重:0.5トン〜5トン程度

4. トップランニングクレーン

走行レールの上を走行するタイプのクレーンで、レールの上に直接車輪が乗る構造です。

  • 特徴:高い荷重能力、安定した走行性能
  • 用途:大型工場での重い荷物の運搬
  • つり上げ荷重:5トン〜数十トンまで対応可能

5. アンダーハングクレーン

走行レールの下側に吊り下げられた構造のクレーンで、レールの下を走行するタイプです。

  • 特徴:天井高さを有効活用、複数のクレーンを並列設置可能
  • 用途:天井高さが限られている工場や倉庫
  • つり上げ荷重:1トン〜10トン程度

天井クレーンの構造

天井クレーンは、いくつかの主要な部品で構成されています。それぞれの部品の役割を理解することで、適切な選定やメンテナンスが可能になります。

主要な構成部品

1. 走行装置(走行台車)

天井に設置されたレールの上を走行するための装置です。モーターと車輪で構成され、クレーンの水平移動を担います。

  • 役割:クレーンの前後・左右への移動
  • 種類:トップランニング型、アンダーハング型

2. 横移動装置(クラブ)

走行装置に取り付けられ、荷物を横方向に移動させるための装置です。橋形クレーンの場合、主桁に沿って移動します。

  • 役割:荷物の横方向への移動
  • 構成:クラブ本体、走行モーター、車輪

3. ホイスト(巻上装置)

荷物を吊り上げたり下ろしたりするための装置で、ワイヤーロープやチェーンを使用して荷物を持ち上げます。

  • 役割:荷物の上下移動
  • 構成:モーター、ドラム、ワイヤーロープ、フック
  • 種類:電動ホイスト、チェーンホイスト

4. 主桁(ガーダー)

橋形クレーンの場合、走行レール間に架けられた主要な構造部材です。クレーンの強度と剛性を確保します。

  • 役割:クレーンの構造強度の確保、荷重の支持
  • 材質:鋼材(H形鋼、I形鋼など)

5. 制御装置

クレーンの動作を制御するための装置で、操作盤やリモコン、制御盤などで構成されます。

  • 役割:クレーンの運転制御、安全装置の制御
  • 種類:床操作式、リモコン式、自動運転式

6. 安全装置

事故を防止するための各種安全装置が装備されています。

  • 過負荷防止装置:設定荷重を超える荷物を持ち上げないようにする
  • 衝突防止装置:他のクレーンや障害物との衝突を防止
  • 緊急停止装置:緊急時にクレーンを停止させる
  • リミットスイッチ:動作範囲を制限する

天井クレーンの導入コスト

天井クレーンの導入には、初期費用と維持費用がかかります。種類や仕様によって費用は大きく異なるため、予算計画を立てる際の参考として以下に目安をまとめます。

初期費用(導入費用)

天井クレーンの初期費用は、種類・つり上げ荷重・スパン(走行距離)・制御方式などによって大きく異なります

ホイストクレーン(軽量タイプ)

  • 0.5トン〜2トン:50万円〜150万円
  • 3トン〜5トン:100万円〜300万円

※スパンや制御方式により変動します

橋形クレーン(標準タイプ)

  • 1トン〜3トン:200万円〜500万円
  • 5トン〜10トン:500万円〜1,500万円
  • 10トン以上:1,000万円〜3,000万円以上

※スパン、制御方式、安全装置の有無により変動します

その他の費用

  • 設置工事費:50万円〜200万円(クレーンの種類・規模により異なる)
  • レール設置費:100万円〜500万円(スパン・天井構造により異なる)
  • 電気工事費:20万円〜100万円
  • 検査費用:10万円〜50万円(5トン以上の場合は性能検査が必要)

維持費用(ランニングコスト)

天井クレーンを導入後は、定期的なメンテナンスや点検が必要です。

定期点検費用

  • 月次点検:8,000円〜30,000円/回(クレーンの規模により異なる)
  • 年次点検:30,000円〜150,000円/回(クレーンの規模により異なる)
  • 性能検査(5トン以上):50,000円〜200,000円/回(2年ごと)

その他の維持費用

  • 部品交換費:ワイヤーロープ、ブレーキパッドなどの消耗品(年5万円〜20万円程度)
  • 修理費:故障時の修理費用(内容により大きく異なる)
  • 電気代:使用頻度により異なる(月1万円〜5万円程度)

コスト削減のポイント

  • 適切なサイズ選定:必要以上の能力のクレーンを選ぶと、初期費用・維持費用が無駄に高くなります
  • 定期メンテナンスの実施:適切なメンテナンスにより、故障を未然に防ぎ、長期的なコスト削減につながります
  • 複数業者からの見積もり取得:導入時・メンテナンス時ともに、複数業者から見積もりを取得し、比較検討することが重要です

天井クレーン導入時の注意点

天井クレーンを導入する際は、以下の点に注意が必要です。

1. 設置場所の確認

  • 天井の強度:クレーンの重量と荷重を支えられる構造か確認
  • スパン(走行距離):必要な作業範囲をカバーできるか確認
  • 桁下高さ:荷物を持ち上げた際に十分な高さがあるか確認
  • 障害物の有無:照明や配管など、クレーンの走行を妨げる障害物がないか確認

2. 法令遵守

  • 労働安全衛生法:つり上げ荷重0.5トン以上のクレーンは、定期点検が義務付けられています
  • クレーン等安全規則:5トン以上のクレーンは、性能検査が必要です
  • 建築基準法:建物への設置時は、建築基準法の確認が必要な場合があります

3. 運転者の資格

  • クレーン運転士:つり上げ荷重5トン以上のクレーンを運転する場合は、クレーン運転士の資格が必要です
  • 玉掛け技能者:荷物の玉掛け作業を行う場合は、玉掛け技能者の資格が必要です

4. メンテナンス計画

  • 定期点検の実施:法令で定められた定期点検を確実に実施する計画を立てる
  • 点検業者の選定:信頼できる点検業者を事前に選定しておく
  • 予備部品の確保:消耗品の予備を確保し、故障時の対応を準備しておく

よくある質問(FAQ)

Q. 天井クレーンとジブクレーンの違いは何ですか?

A. 天井クレーンは天井に設置されたレールの上を走行するタイプで、ジブクレーンは壁や柱に取り付けられた片持ちタイプのクレーンです。天井クレーンの方が広範囲の作業エリアをカバーできますが、ジブクレーンの方が設置スペースが少なくて済みます。

Q. 天井クレーンの導入にはどのくらいの期間がかかりますか?

A. クレーンの種類や規模、設置環境により異なりますが、一般的には設計・製造に2〜4ヶ月、設置工事に1〜2週間程度かかります。複雑な工事や大型クレーンの場合は、さらに期間がかかる場合があります。

Q. 既存の建物に天井クレーンを設置できますか?

A. 天井の強度や構造によっては可能ですが、建物の構造計算や補強工事が必要な場合があります。事前に専門業者に相談し、建物の構造を確認してもらうことが重要です。

Q. 天井クレーンの寿命はどのくらいですか?

A. 適切なメンテナンスを行えば、20年〜30年以上使用可能です。ただし、使用頻度や環境により異なります。定期的な点検とメンテナンスにより、長期間安全に使用できます。

Q. リモコン操作の天井クレーンはありますか?

A. はい、リモコン操作タイプの天井クレーンも一般的に販売されています。リモコン操作により、運転者が荷物の近くで操作できるため、作業効率が向上します。ただし、リモコン操作でもクレーン運転士の資格が必要な場合があります。

Q. 天井クレーンの点検はどのくらいの頻度で必要ですか?

A. 法令により、つり上げ荷重0.5トン以上の天井クレーンは、月次点検(1ヶ月以内ごとに1回)と年次点検(1年以内ごとに1回)が義務付けられています。また、使用前点検も毎日実施する必要があります。

まとめ:適切な選定とメンテナンスで安全・効率的な運用を

天井クレーンは、工場や倉庫での作業効率を大幅に向上させる重要な設備です。種類・構造・導入コストを理解し、自社の用途や環境に適したクレーンを選定することが重要です。

導入後は、法令で定められた定期点検を確実に実施し、適切なメンテナンスを行うことで、長期間安全かつ効率的に使用できます。

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